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第3回:「歯科医師としての信念 パート2」

第3回:「歯科医師としての信念 パート2」

『父のことば』
前回は祖母と母の話をしましたが、今回は父の話をしたいと思います。
父は奈良県出身。平成9年にこの世を去りましたが、生前、世界的に有名な現代彫刻家として『井上武吉』という名前で活躍していました。
代表的な作品には都庁の正門にあるアーチ型モニュメント・靖国神社の『慰霊の泉』。建築家としては『箱根彫刻の森美術館』設計など、海外にも多数作品を残しております。

私は最近になって父のことをもっと人に話してみようかと思っています。
父がこの世を去って10年にもなりますが、どんなに作品が残っていても『井上武吉』という生の人間がいたという事は年月とともに忘れ去られてしまう。

もちろん私が話し伝える人数はたかがしれているかもしれませんが、その中で父を知ろうとしてくれる人がいるかもしれないですし、「もしかすると、本当に知りたかった」という人に出会えるかもしれないと思ったからです。

そんな芸術家としての父・歯科医師としての私。職業も活躍する世界も全く違う私たちですが、私は父に多くの事を学びました。
父は生前、歯科医師としての私に『お前はそんな小さな仕事をしているのか、その小さな口の世界だけで終わるな。小さなミラーの中に宇宙をみろ』と私に言いました。

突き詰めてみれば、患者さんが来て歯を治療し、それでさようなら。その場限りの仕事をするなと言いたかったのだと思います。

私も常日ごろ思うのですが、例えば虫歯は小さな穴です。でもその小さな穴を埋め『噛める』ようにするということは、結果的に、その人の人生につながるのではないかと考えています。しっかりと『噛む』ことが、患者さんの生きる活力や喜びにつながったり、その周囲の人々やご家族を幸せにしたりするのではないかと。

また、来院される方の中には『様子を見ましょう』と言われ納得のいく治療をしていただけなかった方々が多くいらっしゃいますが、なかには歯をあきらめ、仕事をあきらめ、大げさにいえば人生をあきらめるという状態に近い人もいらっしゃいました。正直、私の力で助けられなかった人もいました。

しかし、患者さんとしっかり向き合い、治療させていただく事によって、これまでの歯に対するトラウマをなくしたり、これからの人生を『噛める』ことにより明るくすることは小さな仕事ではないと考えています。

父は私に「活躍できる場が例え小さな口の中の世界であったとしても、その小さな世界だけで終わるな。どんな仕事でも無限の可能性を広げ、人の人生に関わり、人の思いや心を大切にしろ」とその言葉を伝えたかったのだと思います。

井上真樹(いのうえ歯科医院・院長)

2016-07-29 10:42:43

 
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